この記事ではFPGAの評価ボード「DE10-nano」を使用するにあたって、開発ツールの準備・初期設定についてまとめたいと思います。
開発ソフトウェア「Quartus」
DE10-nanoはCycloneV SoCというシリーズのFPGAが実装されていますので、CycloneV対応の開発ソフトウェアのメーカーホームページからダウンロードします。
CycloneVに対応している記事作成時点での最新版(23.1.1)のインテル® Quartus® Prime ライト・エディション・インストーラー (SFX)をメーカーホームページからダウンロードします。
ダウンロードしたexeファイルを起動すると、以下のインストーラーが起動するので、DevicesのCyclone Vにだけチェック入れてウィンドウ右下のDownloadをクリックします。

少し時間がかかりますがダウンロード完了後は自動で解凍ソフトが起動し、しばらく待つとソフトウェアのインストール完了します。


ソフトウェアのインストールと併せて、デバイスドライバのインストールウィザードも起動するので、デバイスドライバのインストールを完了させます。デバイスドライバをインストールしないとパソコンと「DE10-nano」が接続できないためこちらの対応は必須になります。

Quartusを起動するとポップアップが出ますが、Launch Quartus Liteをクリックすると無事にQuartusが起動します。FPGAのロジックはQuartusを使用して進めていきます。


DE10-nanoの参考資料とハードウェアのrev確認
DE10-nanoの参考資料は、terasicのホームページから入手します。

参考資料をダウンロードする前に、所持しているDE10-nanoのrevを確認しておく必要があります。DE10-nano裏面の赤枠部分がrevになります。写真のボードはrev.Cということなのでterasicのホームページからrev.Cの参考資料をダウンロードします。

DE10-nanoのプロジェクト作成
Quartusを起動してFPGAプロジェクトの作成をします。「New Project Wizard」というボタンをクリックすると、ウィザード画面が表示されます。Nextで進めていき、保存ディレクトリ、プロジェクト名を入力してNextをクリックします。(最終的にNew Project Wizardではプロジェクトが作成できなかったので名称は適当で問題ありません)

project templateの項目に、「Design Store」というリンクがあるのでクリックしてIntelのページにアクセスします。

FPGA Design Storeで「de10-nano」と検索すると「CyconeV FPGA -Terasic DE10-Nano Devlelopment Kit Baseline Pinout」が出てくるのでクリック。補足としてここではMy Intelに登録しておく必要がありました。

ダウンロードページに移動しますので、parファイルをダウンロードします。parファイルは、プロジェクトを作成したいフォルダに保存しておきます。Versionが使用するQuartusと合致していませんが、著者はこのあとの作業で、ダウンロードしたparファイルからプロジェクト作成までたどり着くことができています。

New Project Wizardではダウンロードしたparファイルでプロジェクト作成ができないためNew Project Wizardを終了します。
Quartus左上の「Open」を選択し、ファイル選択画面の右下をAll Files(*.*)に変更して、ダウンロードしたparファイルを選択します。


parファイルをプロジェクト作成したいフォルダに保存しておいたので、Open Design Templateの画面ではデフォルトのままでOKをクリックし、その後に表示されるポップアップもYesをクリックします。


なんとか無事?にプロジェクトが生成されました。Pin Planterを確認したところHPS以外のGPIO、Aruduino、LED、スイッチ、ADコンバータ、FPGAクロック、HDMIのインターフェースのピン割り当てができていましたので、このプロジェクトを使ってDE10-nanoの開発を進めていこうと思います。


次回以降はDE10-nanoのQuick Start Guideに沿ってDE10-nanoの起動確認をしてから、実際のFPGA設計に進んでいきたいと思っています。
今回の記事は以上になります。それではまた。
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